今までにも地震や台風被害など、自然災害の被災地となった自治体へ復興応援のためにふるさと納税するというケースはありましたが、災害対策に特化してふるさと納税の寄付を募る自治体も登場しました。
また、被災者の意見を取り入れた防災グッズを返礼品に加える自治体も増えています。
詳しくご紹介いたします。
災害対策のためだけに使われるふるさと納税が登場
ふるさと納税の使い道を事前に明らかにすべき
という総務省の通達はあるものの、大まかな内容しか示していない自治体もまだ多数見られます。
しかし今回京都府では、台風18号と21号による災害対策費のためのふるさと納税を募っています。
京都府には歴史的建造物など有形文化財も多く、その保護に関する事業のみにふるさと納税の使い道を限定していました。
これは、日本国内で唯一京都府のみが実施しています。
台風による被害を受けて、別枠で台風被害支援のための寄付を募ることになりました。
寄付金は、道路・河川、府立植物園など公共施設や文化財の復旧に加え、パイプハウスや中小企業の設備等の復旧に使われると明記されています。
使い道の最新情報はふるさと納税ポータルサイトなどで随時更新しているので、寄付した後もその寄付金が具体的にどのように使われているのかがわかるため、寄付する側としても安心できるのではないでしょうか。
災害復旧支援目的の寄付には返礼品はつかない
京都府では、台風被害支援ふるさと納税には専用フォームからクレジットカード決済のみの寄付受付をしていますが、こちらの枠でのふるさと納税には返礼品はつきません。
それでも寄付受付開始から1ヶ月ほどで150万円以上の寄付が集まっています。
今まで自然災害などに被災した自治体へはボランティアや義援金などで支援する形が主流でしたが、ふるさと納税が普及したことで災害対策に貢献できる方法が新たに確立していくのは素晴らしいですね。
性別・年齢にあった防災グッズなどが返礼品に
返礼品にはさまざまな防災グッズも用意されていますが、被災者の性別・年齢にあった防災セットや、被災者の意見を取り入れたものも登場しています。
例えば、1歳未満の赤ちゃんのための防災セットには、食事と衛生それぞれ箱状のユニットが組み込まれています。
長期保存できる水や、だしがゆの保存食、温めるための発熱剤、使い捨ての哺乳瓶や食器まで揃っています。
衛生ユニットには、おしりふきや綿棒の他にスタイ(よだれかけ)、ベビーオイルや赤ちゃん用の爪切りハサミなども入っているので、もしものときも安心できますね。
シニア向けのユニットには保存食に梅じゃこご飯やようかんが、キッズ向けにはカレーライスやポケットゲームなど年齢にあった内容になっています。(※2018年6月現在:取り扱い確認できませんでした)
それに加えて誰もが使う非常用トイレや救急セットまで含まれているので、とりあえず防災セットを揃えたい人にはピッタリです。
被災地の女性の声をまとめて作られた防災グッズ
実際に被災された女性の声をまとめて作られた防災グッズも返礼品に登場しています。
生理用品やサニタリーショーツ、紙ショーツや腹巻き、不衛生な状況下でも心的ストレスから少しでも解放されるようにアロマスプレーなどが入っています。
また、防犯上の意味も含めて肌を露出しないように長ズボンなどもあり、被災してもとりあえず持っていれば安心できるような内容になっています。
被災地の災害対策支援にも、自身の防災にも貢献できるふるさと納税。
今後ますます普及していくことで新たな使い道や、工夫された返礼品の登場に期待できそうですね。
この記事に関連したタグ
関連記事
-
ふるさと納税と他の寄付の違いについて解説
- 仕組み・制度・手続きガイド
- 2017.12.03
-
義援金・支援金・寄付金の違いってなに?
- 仕組み・制度・手続きガイド
- 2018.09.05
同じカテゴリの人気記事
-
新入社員がふるさと納税する場合の注意点はこの3つ!
- 仕組み・制度・手続きガイド
- 2017.10.30
-
ふるさと納税したのに住民税が減ってない?その理由をケース別に解説
- 仕組み・制度・手続きガイド
- 2018.06.25
-
今住んでいる自治体へふるさと納税するメリット
- 仕組み・制度・手続きガイド
- 2018.10.16
-
ワンストップ特例申請書の入手方法・書き方・注意点など
- 仕組み・制度・手続きガイド
- 2017.10.20
最近の記事
-
初心者必見!ふるさと納税の返礼品を選ぶためのポイントとコツ
- 仕組み・制度・手続きガイド
- 2024.06.12
-
【2024年最新版】ふるさと納税入門!始める前に読むガイド
- 仕組み・制度・手続きガイド
- 2024.06.11