ふるさと納税を始めよう!
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寄附金控除

ふるさと納税と他の寄付の違いについて解説

2017.12.03

ふるさと納税は、自分で選んだ自治体へ資金を援助(寄付)できる制度で、寄付した額は一部を除いて税金の控除対象となります。では、他の寄付とどのような違いがあるのでしょうか?

 

今回はふるさと納税とそれ以外の寄付の違いについて解説します。

 

1番の違いは税金の控除額が多く返礼品がもらえること

寄付金にはいくつか種類があり、寄附金控除を受けられるものと受けられないものがあります。

 

控除が受けられる寄付金は、どれも寄付した金額の2,000円を超えた部分が所得税から差し引かれ、非課税扱いになります。しかし、ふるさと納税だけは「特例控除枠」として住民税所得割額の1割を上限として更に控除が受けられます。

 

また、ふるさと納税には寄付先の自治体からお礼の品として地元の特産品などが送られるケースがほとんどです。

 

ふるさと納税以外に寄附金控除が受けられるもの

ふるさと納税以外に寄附金控除の対象として認められている主な寄付は、次のとおりです。

 

・公益社団法人や社会福祉法人への寄付
・認定NPO法人への寄付
・政治活動に関する寄付
・住所地の都道府県共同募金会や日本赤十字社支部へのもので、総務大臣の承認を受けたもの

 

詳しくはこちら⇒個人住民税における寄附金税額控除の対象寄附金

 

政治活動に関する寄付であっても、寄付した人に特別な利益が及ぶと認められるものや、政治資金規正法に違反するものは除外されます。

 

寄附金控除にならないものは?

募金活動

「日本赤十字社への寄付が控除対象になるのなら、街頭などの募金も?」と思われるかもしれませんね。しかし、街頭の募金は控除対象外になります。なぜでしょうか?

 

寄附金控除の手続きには、必ず領収書が必要になります。街頭募金やスーパーやコンビニのレジ横にある募金箱に募金しても控除にならないのはそういった理由からでしょう。

 

また、控除の対象になるには2,000円を超える分と決まっています。街頭やレジ横の募金箱に2,000円以上の寄付をするケースは、ほとんどないといえるでしょう。

 

では、控除対象にならない寄付には他にどのようなものがあるでしょう?

 

・学校入学に対する寄付
・領収書がない寄付
・クラウドファンディングなどの個人や企業への支援金

このような寄付は、2,000円以上でも領収書があっても寄附金控除の対象にはなりません。

 

控除対象になるクラウドファンディングもある?
通常は寄附金控除の対象外となってしまうクラウドファンディングですが、例外が存在します。

 

それは、自治体が行っている「ガバメントクラウドファンディング」です。
ふるさと納税の新たなスタイルとしても話題になりましたが、政府(自治体)が行っているということでふるさと納税として認められ、控除が受けられる上に返礼品がもらえるケースもあります。

被災地への復興支援の寄付との違いは?

震災などの被災地へ支援金を寄付するケースではどうでしょう?最近は復興支援の思いから被災地へのふるさと納税をする人も多くなっています。

 

例として宮城県のケースをご紹介します。

 

宮城県には、災害復興寄附金とふるさと宮城寄附金(ふるさと納税)があります。本来の目的や返礼品の有無、担当課に違いはありますが、現在は大震災を受けて2つの寄附金の積立先と使い道が一緒にされています。

 

宮城県災害復興寄附金
目的:県内の災害復旧及び復興事業の財源とする
控除:寄附金のうち2,000円を超える部分は所得税・住民税から一定の上限まで全額控除(ワンストップ特例か確定申告が必要)
返礼品:なし
積立先:東日本大震災復興基金と地域整備推進基金に半分ずつ
使い道:地方公共団体以外が行う復旧・復興事業への新規補助
公共施設などの整備や地域振興に資する施策の推進経費など
担当課:宮城県総務部消防課

 

ふるさと宮城寄附金(ふるさと納税)
目的:生まれ育った故郷や関わりが深い地域を応援するための税の移転
控除:寄附金のうち2,000円を超える部分は所得税・住民税から一定の上限まで全額控除(ワンストップ特例か確定申告が必要)
返礼品:あり
積立先・使い道:本来は一般財源で使途は限定されないが、大震災を受けて災害復興寄附金と同じになっている
担当課:宮城県総務部税務課

 

寄附金控除を受けるには申告が必要

ふるさと納税では条件が揃えばワンストップ特例が利用できますが、それ以外は確定申告をしなくてはなりません。申告に必要ですので、寄付した際の領収書は大切に保管しておきましょう。

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