ヨーヨーと聞けば、何を思い浮かべますか？
「コカコーラヨーヨー」、「スケバン刑事」、「ハイパーヨーヨー」など、世代によって様々かもしれません。
2000年代に入って、ヨーヨーはアクロバティックでスタイリッシュに進化し、世界各国で親しまれています。
愛知県岩倉市は、そんなヨーヨーの聖地化を目指し、町おこしに挑戦しています。
なぜ岩倉市がヨーヨーの聖地なのでしょう。
それには、世界に誇れるだけの十分な理由があったのです。
なぜ岩倉市が聖地に？
昔のヨーヨーのイメージといえば、丸い物体を紐を使って上下に動かすおもちゃですよね。
しかし、最近のヨーヨーは音楽に合わせ、ダンスしながら自在に操ったり、両手に持って複雑な技を繰り出したりと、エンターテインメント性が高まったものに進化しています。
ヨーヨーの技は日々生み出されており、30の国と地域が出場する競技ヨーヨーの世界大会まで開かれています。
「ヨーヨー」は世界で通じる共通語であるほどの人気ぶりなのです。
さて、なぜ岩倉市がヨーヨーの聖地化に取り組むのか、その理由は大きく２つあります。
世界王者が３人も！
その１つは、競技ヨーヨーの世界チャンピオンを輩出しているからです。
しかも、歴代チャンピオンが１人のみならず、３人もいるんです！
では、なぜ多くの歴代チャンピオンがいるのでしょうか。
これは、聖地化に取り組む理由の２つ目とも重なります。
世界最大級のヨーヨー専門店
実は、岩倉市では2000年の世界大会チャンピオンがヨーヨーの専門店を開業し、世界中にいるヨーヨーファンに向けて活動を続けていらっしゃるのです。
そのお店は『リワインド』といって、千円単位の気軽なモデルから、５万円ものこだわりモノまで世界最大級の品揃えを誇ります。
スタッフには、2009年の元世界チャンピオンも。
さらには世界大会や全国大会の常連であるトップ選手が２人もいらっしゃいます。
世界で戦うためにスキルアップする下地が十分に整っているんですね。
ヨーヨーショップ『リワインド』
（ふるりHP）
これだけの条件がそろえば、観光振興に生かさずにはいられない！と思うのも納得です。
では、ヨーヨーでの町おこしとはどんな活動なのでしょうか。
市と連携でオリジナルヨーヨーも
岩倉五条川 のんぼり洗いの賑わい
岩倉市は、名古屋駅から特急で約10分と近く、ベッドタウンとして発展しています。
市内の観光名所として有名なのは、1400本の桜並木の名所「五条川」と、五条川で鯉のぼりののりを落とす「のんぼり洗い」です。
ただ、市民からは「春が過ぎると、アピールできる特産品や名所が少ない」との声もあったそうです。
そこで、年間を通して観光アピールできるコンテンツを、ということで、ヨーヨーに白羽の矢が立ちました。
世界王者が手ほどき
岩倉市では、ヨーヨーを身近に楽しんでもらおうと、歴代の世界チャンピオンらが直接技を教えてくれる講座を始めました。
チャンピオンたちが世界を制した技を間近で披露してくれるほか、持ち方や投げ方から始め、技も丁寧に指導してくれます。
ＮＰＯが企画するこの講座は好評で、小学生から高齢者まで参加しているそうですよ。
「リワインド」のお店でも、月１回のペースで店のスタッフ有志による練習会や交流会が開かれています。
ヒモの巻き方から教えてもらえる初心者向けから、ヘビーユーザー向けの情報交換やトリックを教え合ったりする交流会もあるそうです。
岩倉モデル機を試作中
2016年からは、世界王者と岩倉市、市内のものづくり企業がタッグを組んで、岩倉ブランドの地元産オリジナルヨーヨー「岩倉MADEヨーヨー」づくりに挑戦しているんです。
初心者でも気軽に楽しめるようにと、プラスチック製の手頃な価格でありながら、技を習得できるよう工夫しているそうです。
車輪やモーターの回転をスムーズにするボールベアリングを使っており、難易度の高い技にも挑戦できるようになっています。
完成まであと少しということで、2018年春にはお披露目されるようです。
ヨーヨーの愛好家は世界中にいるので、岩倉ＭＡＤＥで新たなヨーヨー市場を開拓することも夢ではありませんね！
岩倉ＭＡＤＥヨーヨーの完成も楽しみですが、返礼品にもオリジナルのヨーヨーがあるんですよ。
返礼品にもヨーヨーあるＹＯ！
岩倉市の返礼品には、市の公式キャラクター「い～わくん」とアメリカの人気ヨーヨーメーカー「YOYOFACTORY」がコラボしたヨーヨーセットがあります。
初心者でも扱いやすくなっているタイプで、い～わくんなどがデザインされています。
い～わくんと一緒にヨーヨーをはじめようセット（ふるりHP）
「ヨーヨーなんて触ったことがない！」という方も、安心してください。
元世界王者が監修したヨーヨーの技を解説した教則DVDがついてきますよ。
替えヒモ10本も入っているので、ガンガン練習できます！
子どもさんやお孫さんへのプレゼントにもお勧めです。
ヨーヨーの技は毎日生み出されており、数千、数万種類あるともいわれています。
初心者でも覚えやすい技としては、投げたヨーヨーをその状態で５秒以上空回りさせて静止しているように見せる「スリーパー」があります。
スリーパーができるようになれば、その状態から地面につけてヨーヨーを走らせる「犬の散歩」も習得できます。
これは見栄えもいい技なので、友達に披露するのにうってつけです！
ちなみに、ヨーヨーに描かれているい～わくんは、岩倉市PR大使として活動している市のゆるキャラです。
「五条川の桜並木」と「のんぼり洗い」という岩倉市の象徴がモチーフになっています。
岩倉市PR大使い～わくん（岩倉市HP）
特技はダンスとモノマネだそうですが、全然ゆるくない高度なヨーヨーの技を繰り出せるようになったら、インパクト大ですよね。
い～わくんもぜひチャンピオンから手ほどきを受けてもらいたいですね。
岩倉市のヨーヨーでの町おこしの取り組みは、まだ始まったばかりです。
活動がうまく回りだせば、聖地・岩倉市が新たなヨーヨーブームを巻き起こすかもしれません。
ふるさと納税をきっかけに、皆さんも新しいヨーヨーを手に取ってみませんか。