刀剣ファンと聞くと、以前はどちらかと言うと年配の男性が多いイメージがありますが、最近ではゲームなどの影響もあって若い世代、特に女性の刀剣ファン「刀剣女子」が増えています。
博物館などで有名な刀剣が展示されると入館者がぐんと増える現象は全国で見られ、そんな刀剣人気に着目した返礼品が登場しました。詳しくご紹介します。
普段はガラス越しの刀剣に触れられる!
数百年から千年以上昔に作られた物が多い刀剣は、武器であると同時に取り扱いが難しい美術品でもあります。そのため、通常はガラスケースの中に入ったものを見るだけというケースがほとんどです。
しかし三重県桑名市では、伝説の妖刀として有名な「村正」の刀匠が桑名を活動拠点としていたこともあり、日本刀の取り扱い体験をふるさと納税の返礼品にラインナップしました。
自分の手で日本刀を手入れできる
今回の体験では、桑名市博物館の学芸員の指導のもと、自分の手で日本刀の手入れができます。
その内容は、まず鞘(さや)から刀を抜き、柄(つか)を外した後、刀に着いた油を拭い取ります。その時、刀の表面に見える刃文(はもん)や地鉄(じがね)の誂え肌(あつらえはだ)がすぐそばで見られます。刃文や誂え肌は刀ごとに違いがあり、日本刀鑑賞の際のポイントでもありますから、貴重な体験です。
その後、保護のために刀にツバキ油を塗って柄に納めるところまで行います。
【年齢などの対象条件がある】
刀剣は扱いがとてもデリケートな貴重品なので、体験できる対象には条件が設けられています。
・18歳以上
・指輪・ネックレスなど装飾品は外す
・指の爪は短く、マニキュアは禁止
・身分証明と印鑑を持参
10,000円以上の寄付で6人限定だったため既に定員に達し、今回の受付分は終了しています。体験に使用される刀には「村正」は含まれてないとのことですが、好評のため次回開催が待ち遠しい刀剣ファンも大勢いるのではないでしょうか。
同時期に展覧会も開催
今回の体験の時期とほぼ同時期(平成30年3月3日〜3月25日)に、体験会場となる桑名市博物館では「刀剣日和−村正とその仲間たち−」という展覧会も開催されていました。
館蔵品を中心とした村正を含む刀剣・薙刀(なぎなた)などが約27振に、刀装具や日本画なども合わせると60件程度を展示しています。刀装具の「つば」や「目ぬき」などには、動物や植物がモチーフになっているかわいらしいものが選ばれたり、鑑賞位置を通常よりも低く展示するなど刀剣好きな女性学芸員が女性ならではの目線でプロデュースしているそうです。
数百万円する日本刀を返礼品にする自治体も
平成28年には、鎌倉時代から「関の孫六」などで知られる刃物の産地である岐阜県関市で刀匠たちが1年がかりで鍛え上げた日本刀を300万円と500万円の寄付で選べる返礼品として用意したことがありましたが、受付後3日以内に合計10振り分の申し込みが埋まりました。刀匠と面談し、好みの刃文や銘文が決められることも人気の理由だったようです。
日本刀のように普段はめったに触れることができない美術品をその手で触れる貴重な体験など、各自治体はさまざまなニーズに応じて興味深い返礼品を日々考えています。これからもどんな返礼品が出てくるのか、楽しみですね。
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