ふるさと納税をしたあとに引っ越すことになった場合、ワンストップ特例制度を利用して寄付金控除の申請をしていた方は、引越しの時期によって寄付をおこなった各自治体に住所の変更についての書類を提出する必要があります。
以下で詳しくご紹介します。
ふるさと納税をおこなった年内に引っ越すなら手続きが必要
・年間のふるさと納税の納付先の自治体が5つまで
・もともと確定申告をする必要がない
上記2つの条件を満たしていると、確定申告をせずに寄付金の控除を受けることができる「ワンストップ特例制度」。
ふるさと納税をおこない、ワンストップ特例制度で税金の控除を申請するには「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を提出する必要がありますが、この申請書をすでに提出しており、さらに寄付をおこなった年内の引越しで住所が変更となる場合には、住所変更の手続きをする必要があります。
ふるさと納税をおこなった翌年1月1日時点の住所が重要!
ワンストップ特例制度を利用すると住民税から寄付金に対する控除を受けることになりますが、住民税はふるさと納税をおこなった年の翌年1月1日時点で住民票がある所在地において課税されることになっています。したがって、ふるさと納税をおこなった年内に引っ越し、翌年1月1日の時点で「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に記載した住所でなくなる場合には、きちんと手続きをする必要があるのです。
例えば2017年にふるさと納税をおこない、この2017年の寄付分に対して控除を適用したい場合。
引越しが2018年4月など、2018年1月1日時点では寄付をした時と同じ住所にいるのであれば、2017年におこなったふるさと納税にはかかわらないため、手続きをする必要はなくなります。
ふるさと納税をおこなった2017年の途中で引越しをして、翌年2018年1月1日時点で住所が変更となる場合のみ、手続きが必要になるというわけです。
住所変更の手続きは納税先の各自治体へ変更届出書を提出すればOK
住所変更の手続きですが、納税先の自治体へ「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」を提出する必要があります。
こちらの変更届出書は、寄付をした(寄附金税額控除に係る申告特例申請書を提出した)自治体すべてに提出しなければなりません。また、変更届出書の提出はふるさと納税をおこなった翌年の1月10日までと期限が決まっています。この期限内に住所変更の手続きをしなかった場合、正しくワンストップ特例が適用されないことがありますので注意してくださいね。
ふるさと納税をおこなった年内に引越しをするなら手続きを忘れずに
ふるさと納税をおこなった年内の引越しで住所が変わるという方は、翌年の1月10日までに忘れずに「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」を各自治体へ提出し、正しく控除を受けましょう。
ただし、ふるさと納税の目的は税金の控除ではなく、その町への感謝や、さらなる発展を支えるための「気持ち」であるということも忘れないようにしたいですね。
※自治体によっては申請書の様式や対応が異なることがあります。より確実に情報を知りたい方は、納税先の自治体に問い合わせることをオススメします。