ふるさと納税の寄付額が全国的に増える中、赤丸急上昇で人気と知名度をぐっと上げているのが、宮崎県都農町(つのちょう)です。2016年度の寄付額は、全国4位を誇る約50億円が集まりました。前年度からの増加率は、なんと7倍。その人気の秘密は、質の高いお肉からフルーツなど農畜産物を中心に豊富な品揃えにあります。なおかつ返礼品はどれも、国内外が認める味も一級品の高級食材ぞろい。「農の都」という名がまさにぴったりくる都農町の魅力をお伝えします。
口蹄疫を乗り越え、輝き誇る農ブランド
都農町は、農業が主要産業の町です。年々種類を増やしている返礼品のラインナップには、町役場と生産者、事業者の努力が垣間見えます。豊富な農作物を中心とした特産物を活かした新たな返礼品の開発をしたり、農業や畜産業、漁業の出荷者同士が連携したりして、魅力ある返礼品づくりに力を入れています。
都農町は宮崎県のほぼ中央に位置します。西側に日本200名山に選ばれている尾鈴山(おすずやま)を仰ぎ、東側には太平洋日向灘(ひゅうがなだ)を臨む、自然に囲まれた町です。
尾鈴山には、日本の滝100選に選ばれた迫力満点の「矢研(やとぎ)の滝」をはじめとした大小30以上もの滝があり、名勝指定を受けた国内唯一の瀑布(ばくふ)群となっているのです。名水を育てる幾筋もの谷川があり、その豊かな土の栄養は海にも注がれています。春になると新緑の中にしゃくなげが咲き誇り、夏はキャンプや滝めぐりが楽しめますよ。
町内にある「都農神社」は、神武(じんむ)天皇が即位される6年前、日向の都を大和に移すときに都農町に立ち寄り、国土平安や武運長久を祈念し、御祭神を祀ったと伝えられています。
最も社格が高いという意味を持つ「日向国の一宮」として知られるパワースポットです。農の都の風格を漂わせます。
都農神社(ウィキペディア)
農の都として発展してきた都農町にも、大きな試練がありました。2010年に口蹄疫に見舞われ、町は経済的にも精神的にも大きなダメージを受けたのです。それでも、生産者たちは諦めませんでした。町の復興を誓い、町の特産品を全国に発信しようと奮闘を続けてきました。
今や都農町の農産物は、国内外で脚光を浴びつつあります。
都農町で多く生産している「宮崎牛」は、和牛のオリンピックで最高賞・内閣総理大臣賞に輝きました。新鮮な野菜は、JR九州の豪華クルーズトレイン「ななつ星」の食材に採用。さらに、100%地元産のブドウで醸造したワインは、アジア最大のワイン品評会「ジャパン・ワイン・チャレンジ」で金賞を受賞するなど、世界的にも味の質の高さが認められています。
高級食材のバラエティの豊かに驚くばかりですが、これらは返礼品で味わえてしまうのです!
国内外で高評価の食材
都農町の返礼品は、自宅の食卓を一流レストランに変えてしまうことができる食材が豊富ですす。今回はなかでも人気の高い2つを紹介させていただきます。
うまみギューっと トンでもなく旨い肉
まずはお肉。
宮崎牛ロースステーキ(都農町ふるさと納税)
宮崎牛は、5年に1度開催される「全国和牛能力共進会」で最高位の内閣総理大臣賞を受賞しています。宮崎牛という名称は、宮崎県産の黒毛和牛の中でも、肉質が等級4等級以上と高品質の牛肉だけに与えられる名前です。返礼品の中から、ステーキ肉や切り落とし肉などが選べます。
宮崎和牛ステーキ食べ比べセット (寄附金額:30,000円)
ヒレステーキ:450g(150g×3)
ロースステーキ:500g(250g×2)
PREMIUM PORK尾鈴豚(都農町ふるさと納税)
また、地元産の尾鈴豚(おすずとん)もあります。独自に品質改良した飼料を与え、通常より約1カ月長くかけて肥育しており、健康的で熟成された豚肉に仕上がっています。引き締まっているけれど肉汁たっぷりで、さっぱりとした脂や甘味が特徴です。返礼品では、ソーセージやハムの加工品としてあるので、保存もしやすいですね。
PREMIUM PORK尾鈴豚 (寄附金額:10,000円)
ハム・ソーセージ等を詰め合わせた合計1,185gのセット。
※リンク先の下の方に申込ボタンがございます。
甘味たっぷりのフルーツと野菜
ワイン醸造が盛んだとお伝えしましたが、原料となる都農町のブドウの中で主力の品種は「キャンベル・アーリー」です。尾鈴山で栽培されているため「尾鈴キャンベル」と呼ばれています。
尾鈴キャンベル(都農町HP)
香り豊かで甘味と酸味のバランスが絶妙な味わいです
濃厚なジュースや、香り高くフルーティーなロゼワインがあり、子どもも大人も楽しめますよ。ワインは、尾鈴豚のハムやベーコンとも相性抜群です!他にも、尾鈴山の澄み切った水と良質な土壌で育った、糖度の高いミカンや高級マンゴーもあります。
甘いのはフルーツだけでは、ありません。なんと、トマトもとーっても甘いんです。
「ごくとま」という高級品種のトマトは驚くほどの甘さで人気があります。通常のトマトの濃度は平均5度と言われていますが、ごくとまは、平均10度以上で、イチゴやメロンよりも糖度が高いのです。
ごくとま(都農町ふるさと納税)
温暖な気候の下、特殊なフィルムを使った栽培を行っています。これは通常よりトマトの根が水分を吸い上げにくい状態をつくりだし、トマト自身に自分で糖度を上げて浸透圧を高めさせるという栽培方法です。厳しい環境で育てることによって、トマトの糖度が上がり栄養価が高くなるのです。
返礼品では、青果のほか、ケーキやジェラート、ジュースもありますよ。
ごくとまジュエリーギフト (寄附金額:10,000円)
内容量:1,000g
特産品開発が地域経済活性化に
都農町のふるさと納税の使い道は、以下の7つから選ぶことができます。
1.子どもたちを対象とした異文化交流
2. 子育て支援・教育施設の充実・後継者育成
3.イベントによる地域活性化
4.町内産品を活用した特産品開発
5.スポーツ・文化振興等
6.ふるさと振興事業
7.町長おまかせ
この中で、今回紹介したいのは、特産品開発です。
都農町への寄付額が増えたことで、返礼品を用意する生産者、事業者側の売り上げも増加し、新たな雇用が生まれています。町としても、全国に都農町をPRしようと、事業者の人材育成や新たな特産品の開発支援に注力しています。
町の財政収入アップもさることながら、生産者や事業者にとっても、市場を全国区に広げて勝負できるという意識の変化や自信につながっているのです。
また、若者目線でまちづくりを考えようと、宮崎大学生による「都農町のブランディング」などを行い、イベント企画や特産品の開発などを進めているんですよ。
都農ワイン(都農町HP)
都農町は、初めてふるさと納税をしてみる人にとって、返礼品の豊富さから、お勧めの自治体です。ふるさと納税は町の魅力を全国にPRできる絶好の機会と捉え、いまも返礼品の種類を増やし続けています。農の都の心意気を、ぜひ応援してみませんか。