京都府長岡京市にある府立乙訓(おとくに)高校が2018年3月に行なわれる第90回選抜高校野球大会(センバツ)に出場することになりました。
そこで長岡京市は出場に伴う活動費など必要な資金を援助するため、ふるさと納税を活用すると公表しました。
甲子園初出場に喜びの声も多額の費用が悩みの種
京都府立乙訓高校野球部は2017年秋の京都大会で優勝、秋季近畿大会ではベスト4入りを果たし、今回センバツへの切符を手にしました。
春夏通じて初めての甲子園出場で、今回のセンバツ出場決定の報せにOBなど高校関係者は元より、地元公立高校の甲子園出場に市民からの喜びの声がたくさん寄せられています。
しかし甲子園出場となると、選手の宿泊費や応援人員の移動費、応援道具の準備などで多額の費用がかかることが予想されます。
過去の例では1試合ごとに2〜3,000万円かかったケースもあったそうです。
既に同窓生などへ寄付の呼びかけを14,000通ほど送ってはいても、どのくらい寄付がされるか全く予測がつかない状況と言えます。
ふるさと納税を活用した応援寄付金を期間限定で
そこで乙訓高校のある長岡京市では、ふるさと納税を活用した乙訓高校応援寄付金を期間限定で受け付けることにしました。
ふるさと納税を活用することで、市民だけではなく全国で活躍するOBや、長岡京出身者などの支援の受け皿として寄付を呼びかけ、少しでも多く寄付金を集めたい考えです。
甲子園出場校をふるさと納税で支援するのは京都府内では初めてですが、兵庫県が2016年2月から3月まで、県立長田高校のセンバツ初出場時にふるさと納税で寄付を募り、約1,200件の寄付・約3,100万円が集まりました。
今回の乙訓高校応援寄付金は期間限定で、2018年2月16日から乙訓高校が勝ち進むまで受け付けられます。集まった寄付金は乙訓高校OBで結成された「甲子園出場支援推進委員会」へ支出されることになっています。
長岡京市のふるさと納税は返礼品を廃止しており、寄付時に選択した事業へ寄付してもらう仕組みになっています。
従来は「こどもたちに本を贈ろうプロジェクト」「スターライトイルミネーションinバンビオ」「京都西山再生プロジェクト」の3つから選べますが、今回期間限定で乙訓高校応援寄付金が加わります。
寄付の手続方法は5つから選べる
乙訓高校応援寄付金の受付方法は次の5つから選べます。
- ・長岡京市ホームページからインターネットによるクレジット決済
- ・指定銀行の納付書
- ・市役所窓口や現金書留
- ・口座振替
- ・長岡京市役所へ電話・メールによる申し込み(総務課TEL:075−955−9547)
京都府では「母校応援ふるさと寄付」制度の導入も検討中
京都府教育委員会は、2018年度から府立学校の教育環境の充実を目的として、ふるさと納税制度を活用した「府母校応援ふるさと寄付」制度の導入を検討しています。
各学校が「部活動の大会出場経費」や「グラウンドの芝生化」など寄付の使い道を提示し、希望者は支援したい学校を選んで寄付をするシステムです。
通常のふるさと納税と同様、寄付はクレジットカード払いや銀行振込が可能で、母校だけではなく、府外出身者でも支援できます。
母校に限らず学校に寄付というと、個人レベルでは難しいケースも多いですが、ふるさと納税を活用することで、税金の控除が受けられ、少額の寄付も可能なことから個人からの寄付がしやすくなりますね。
これからも地域の活性化、支援のためにふるさと納税がもっと活用されることが期待されます。
京都府長岡京市 ふるさと納税
長岡京市では、ふるさと納税制度の原点に立ち返り、高価な返礼品をお送りするのではなく、皆さまからいただいたお気持ちを、すべての事業に活かすことで、「満足」をお返しします。