長岡天満宮は、京都府長岡京市に位置する歴史ある神社です。学問の神様として知られる「菅原道真公」をお祀りしており、水と緑豊かな景勝から、京都の観光地として人気があります。四季折々に咲き誇る花々も、長岡天満宮の大きな見どころのひとつ。今回は、パワースポットとしても有名な長岡天満宮を特集いたします。
京都府「長岡天満宮」って、どんな神社?
長岡天満宮は、京都府長岡京市にある神社です。歴史ある由緒正しき神社で、市民からは「天神さん」という愛称で広く親しまれています。長岡京市は桓武天皇が784年に、平城京から都を移した地です。それから794年に長岡京から平安京に遷都されるまでの10年間、当時の政治や経済・文化の中心地でした。
長岡京市は京都府の南西に位置しており、JR京都駅からJR長岡京駅までは約10分。JR長岡京駅からはバスやタクシーも利用できますが、徒歩20分程度で天満宮に到着します。
空から見た長岡天満宮
長岡天満宮でお祀りしているのは、学問の神様として有名な「菅原道真公(すがわらのみちざねこう)」。平安時代には長岡天満宮周辺が、菅原道真公の所領だったのだそう。道真公はこの長岡で、平安時代の歌人「在原業平(ありわらのなりひら)」たちと詩歌管弦を楽しみます。901年、道真公が大宰府(だざいふ)に左遷される前には、長岡へ立ち寄り「我が魂長くこの地にとどまるべし」と名残惜しみました。これらの縁故によって、長岡に道真公自作の木像をお祀りすることになります。これが、長岡天満宮の始まりです。
長岡天満宮の見どころとは?
八条ヶ池
長岡天満宮はもともと、10万坪ほどの面積を誇っていました。しかし明治維新に伴う上地で、現在は2万坪ほどの面積に縮小しています。とはいえ、2万坪というと東京ドームの約1.4倍分の広さです。
敷地内には社殿はもちろん、水や緑などたくさんの見どころが点在しています。長岡天満宮が人気を呼んでいる理由のひとつが、豊かな自然に囲まれていること。早速、長岡天満宮の見どころに迫ってみましょう!
正面 大鳥居
長岡天満宮に到着すると、出迎えてくれるのが正面にある「大鳥居(おおとりい)」。道真公の薨去(こうきょ)から1100年目となる2002年の「菅公御神忌(しんき)1100年大萬燈(まんどう)祭」を奉賛して、1998年に奉納されました。石の大鳥居で、高さは9.7m、総重量は50トンにも及びます。
八条ヶ池
石の大鳥居をくぐると、目の前に広がるのが「八条ヶ池」。寛永15年(1638年)に、当時の領主である八条宮からの命令で造られたため池です。池には水上橋がかかっており、おだやかな水面と池を包み込む色とりどりの花々を眺めることができます。
参道
大鳥居や八条ヶ池の壮大な景色のあとには、境内は静寂な雰囲気に包まれます。周囲は木々に囲まれており、神聖で神秘的な空気が流れ、心が洗われるよう。1000年以上の歴史に思いを馳せながら、たくさんのパワーをいただけそうです。
紅葉庭園 錦景園
参道を進んでいくと右手に現れるのが、紅葉庭園「錦景苑」。2007年に完成した庭園で、美しいもみじを鑑賞できます。迂回して絵馬殿(休憩所)から庭園を見下ろすと、黄色い銀杏と紅い楓のハーモニーを楽しめます。庭園の一角には、道真公の歌碑も設置されていますよ。
神牛像
道真公といえば、長岡天満宮でぜひ拝んでおきたいのが「神牛像」。道真公と牛には、深いゆかりがあり、数々の言い伝えが残っています。道真公は丑(うし)年に生を受け、903年丑の日に薨去(こうきょ)されました。また、道真公が癸丑(みずのとうし)の寛平5年(893年)に宴席を設けているとき、小さな牛が道真公に近寄ってきたのだそう。道真公はその牛の恭しい姿にたいそうお喜びになって、館に連れて帰って大切に育てました。
大宰府に左遷される道中の折、敵対していた藤原時平の家来が道真公に切ってかかります。それを助けたのが、道真公が愛育していた牛なのだとか。「都にて流罪 極まる前夜、不思議に逃げ去って姿を隠し、度々に凶非を告げ、今また此の危機を助けし忠義の牛、筑紫まで伴わん」と、涙を流しながら道真公は牛に乗って大宰府へと向かいました。
全国の天満宮には、神様の使者として牛の像が設置されています。傷や病気がある箇所をなでると回復し、頭をなでると知恵を授かるとの言い伝えが残されています。
社殿
長岡天満宮の本殿は、荘厳で煌びやかなのが特徴的。現在の本殿は、1941年に平安神宮の社殿を移築されたものです。1998年には拝殿を朱塗りにし、増改築されました。
一番の見どころは、四季折々に咲き誇る花々
長岡天満宮 梅の花
長岡天満宮には、オフシーズンはありません。年間を通じて咲き誇る美しい花々も、天満宮の見どころのひとつ。2月下旬ごろからは、可愛らしい梅の花を鑑賞できます。
本格的な春を迎えると、八条ヶ池辺りは桜の並木道になります。おだやかな池の水面と緑、ピンクに色づいた桜のハーモニー。
長岡天満宮 ハスの花
夏になると、色鮮やかなカキツバタやハスの花を観賞できます。池に浮かぶ色とりどりの花々は、まさに繊細そのもの。
長岡天満宮の大本命!キリシマツツジ
長岡天満宮 キリシマツツジ
長岡天満宮が最もにぎわうのは、キリシマツツジが咲き乱れる季節。毎年4月下旬から5月上旬にかけて、キリシマツツジは見ごろを迎えます。
長岡天満宮 キリシマツツジ
キリシマツツジの見ごろを迎えると、天満宮は紅一色に染まります。その高さは人の背を超え、迫力満点です!シーズンになると春の観光祭りが開催され、生け花展やお茶席なども設けられています。このキリシマツツジをひと目見ようと、シーズンになると多くの観光客が訪れます。
長岡天満宮 キリシマツツジ
境内の錦水亭ではランチやディナーも
長岡天満宮 錦水亭
八条ヶ池を渡って左手に進むと、現れるのが「錦水亭(きんすいてい)」。明治14年(1881年)に創業した老舗の料亭です。
錦水亭では、京都ならではのお料理を提供しています。錦水亭の名物が、春に提供される朝採りのたけのこを使った「たけのこ料理」。たけのこの土が乾かないうちに皮をむいて、大釜で2時間程度じっくりとゆがきます。伝統の調理法によって作り上げられるたけのこ料理は、日本一との呼び声も。
たけのこコース料理では、木の芽に始まり、お刺身、すまし汁、てんぷらや酢の物など、たけのこ尽くしのフルコースが楽しめます。春に長岡天満宮を訪れるなら、予約必至ですね!
京都府長岡京市に位置する「長岡天満宮」は、歴史やご利益もさることながら、四季折々に移り変わる自然で人気の観光スポットです。春には梅や桜、春の終わりにはキリシマツツジ、秋には美しい紅葉を鑑賞することができます。どの季節に天満宮を訪れようか、迷ってしまいますね。
せっかく天満宮を訪れるなら、老舗料亭でたけのこ料理を堪能してみてはいかがでしょう?神牛をなでて、ご利益にもあやかりたいですね!
京都府長岡京市 ふるさと納税
長岡京市では、ふるさと納税制度の原点に立ち返り、高価な返礼品をお送りするのではなく、皆さまからいただいたお気持ちを、すべての事業に活かすことで、「満足」をお返しします。