ふるさと納税が人気の理由の1つは、地域特産品を使った返礼品にありますが、その返礼品を通販できるケースが増えています。
返礼品を扱う通販カタログやサイトがあると、返礼品から特産品の通販へ、逆に通販からふるさと納税につながるケースが期待でき、購入者、自治体ともにメリットがあります。
今回はそんな返礼品が通販できることで生まれるメリットについて、実例をもとに解説いたします。
1.気に入った特産品をもっと気軽に入手できる
各自治体がふるさと納税の返礼品として用意している品物は、自慢の特産品が多く含まれています。返礼品を目的に、同じ自治体に寄付をリピートするケースは珍しくありません。
しかし控除上限額などの関係で購入できる回数には限りが出てきますし、もっと手軽に好きな量を注文したいという人もいるかと思います。そんなときに返礼品になっている特産品を通販で購入することができれば、上限額を気にせず、気軽に購入することができますね。
自治体側も特産品の販路獲得・拡大に大きな効果が得られ、新しい特産品の開発にも精力的になることが期待できます。
以下で返礼品を通販としても取り扱っている自治体の例を2つご紹介いたします。
【埼玉県深谷市】通販カタログの支払方法として現金か納税を選べる
埼玉県深谷市では、ゆるキャラブランプリで2位になった同市のイメージキャラクター「ふっかちゃん」をモチーフにしたお菓子や衣類、埼玉県の伝統産業とコラボした商品などを開発しています。
開発された商品は通販カタログから購入できるようになっています。
通販カタログにはふるさと納税ができるFAX用紙も付いており、通常の現金による購入方法と、ふるさと納税で寄付をすることで希望の品を返礼品として受け取る方法の両方に対応できるように構成されています。
深谷市はこのカタログを、市内のイベントや窓口で5万部、30〜40代女性会員に30万部と積極的に配布。
今までふるさと納税に興味がなかった人でも、カタログから気軽にふるさと納税ができるという点が新しいですね。自治体としては、新たな寄付金の獲得が期待できます。
【高知県奈半利町】ふるさと納税人気から通販サイトでも品切れ続出
人口比率に対するふるさと納税額が日本一(2015年度)、ワンコインふるさと納税を受付開始したことでニュースにもなった高知県奈半利町では、自治体100%出資の一般社団法人が通販サイトを運営しています。
ワンコイン、すなわち500円の返礼品の中でも、特に人気の高いものがお米マイスターとコラボして作った特産品の奈半利米。
通販サイトでも野菜や特産の味噌のおまけ付きで販売していますが、人気が高く品切れ状態となっています。
こちらはワンコインふるさと納税が良い自治体PRになったと言えます。
通販サイト上では商品の共同開発、特産品と親和性の高いパートナーの募集もしているので、今後新たな特産品の誕生も期待できそう。これからの動向に注目ですね。
2.通販サイト会員限定の情報配信がある
ふるさと納税の返礼品を取り扱う通販サイトで、メールマガジンの登録やアプリのダウンロードをしていると、会員限定ゲリラセールなどのお得な情報や、新商品の紹介やレシピなどが配信されることがあります。
よりお得にお目当ての品を入手できる可能性が高まるのと同時に、町とのつながりもより深まりますね。
まだ通販ができる返礼品は少ないですが、このように購入者にとっても自治体にとってもメリットがある返礼品の通販。
これからどんどん増えていって欲しいところですね。