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原発建設反対訴訟の費用にも!最新版ふるさと納税の使い道をご紹介

2017.12.22

ふるさと納税と言うと、税控除や豪華な返礼品にばかり目が行きがちですが、本来重要なのは「寄付金の使い道」です。総務省からもふるさと納税による寄付金の使い道を明確にするよう通達があり、寄付金を活用して行なわれる事業の内容や成果がより詳しくわかるようになりました。

 

今回は、その使い道の中で話題になったものについて3つご紹介します。

 

1.原発建設反対訴訟の費用に〜函館市

原発

函館市の公式サイト

函館市では、ふるさと納税の使い道として「大間原発の建設差し止め訴訟費用」を加えました。

 

以前から寄付を募ってはいましたが、ふるさと納税の使い道になると公表した途端、約1ヶ月で630万円が集まりました。

 

ふるさと納税の寄付金を訴訟費用として使うことに違和感を覚える人も多いようですが、必ずしも原発の建設阻止が最終目標ではないというのです。

 

函館市の担当者によると、大間原発が事故を起こした際、危険とされる地域圏内の函館市に対し、国は同意を得ることも、また説明することもなく建設を始めたうえ、地域防災計画や避難計画を定めるように義務づけたそうです。

 

そこで、ふるさと納税の使い道として加えれば、函館市が工事差止め訴訟を行っているという世間での認知度も高まり、国から原発建設に関する「同意権」を得られるのではないか、と考えたというのです。まずは国と話し合える権利を得なくてはなりません。

 

その結果、多額の寄付金が集まり、原発建設問題に関する認知度も上がりました。今後が気になるケースです。

 

2.難病と闘う子どもたちの治療法確立のために

小児糖尿病

佐賀県の公式サイト

ある日突然、子どもが糖尿病に……!

 

生活習慣に関係なくある日突然、膵臓(すいぞう)の一部が働かなくなり、体内でインスリンが作られなくなってしまう1型糖尿病。小児期に起こることが多いため、小児糖尿病とも呼ばれています。

 

生命保険にも入れず、現在の医療では治療できない難病とされ、毎日インスリンを注射しないと生命の維持ができないこの病気にかかっている子どもは全国に7〜8万人いると言われています。

 

その治療のためのシステム開発費にふるさと納税の寄付金を使うことを決めたのが佐賀県です。県内の特定NPOを指定して寄付をすれば、使い道に研究費を選べます。

 

ふるさと納税の使い道となったことにより、1型糖尿病とそれに苦しむ子ども達の存在の認知度が上がり、かつ研究費が集まったという結果は、素晴らしいことではないでしょうか。

 

3.経済的支援が必要な高校生に給付型奨学金を

経済的な理由から高校への進学が難しい若者たちのための奨学金制度はいくつもありますが、就職後返済義務のある貸付型が多いのが現状です。そのため、就職してからも長期間に渡る返済で経済的に苦しむ若者が多くなっています。

 

そこで福井県では寄付金の使い道の1つとして、高校進学のために返済義務のない給付型奨学金を加えることにしました。

 

寄付額の半分を寄付者が指定した高校へ配分し、残り半分を給付型奨学金に活用することにし、毎年20人が選ばれ、1ヶ月18,000円が給付されます。この他にも高校生の長期海外留学支援や国体などの支援にもふるさと納税が活用されるそうです。

 

使い道を確認して、より有意義なふるさと納税を!

このように寄付したお金の使い道がはっきりすることによって、自分が納税したお金がどのように社会に貢献しているか、という繋がりをより強く感じることができます。

 

今回ご紹介した3例以外にも、共感できる、応援したくなるような使い道がどんどん増えてくるでしょう。

 

これからは返礼品の中身だけで寄付先を決めるのではなく、ふるさと納税の趣旨に賛同し、「使い道」を選んで寄付をしてみませんか?

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