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パラアスリートをパラリンピックへ!新潟県新発田市の取り組みが日本に希望を与える

2018.01.02

新潟県新発田市(しばたし)はふるさと納税を活用して、ユニークな取り組みを行っています。それは、障がい者スポーツの支援です。新発田市が行うプロジェクトにふるさと納税を通じて寄付することで、誰もがスポーツを楽しめる社会作りができれば、パラリンピック出場を目指すスポーツ選手も支援できます。今回は新発田市が行うパラアスリート支援活動を紹介したいと思います。

年間60万人が訪れる温泉街

夏の月岡温泉街

新発田市は新潟県北部に位置する人口約10万人の都市です。海岸は白色青松と形容されるほど美しく、希少動物と自然が共存する磐梯朝日国立公園(ばんだいあさひこくりつこうえん)、日本一小さな山脈のある胎内二王子県立自然公園(たいないにのうじけんりつしぜんこうえん)等があり自然豊かな市です。
  

新発田市の最大の見どころは、やはり越後の名湯として知られる月岡温泉。月岡温泉には国内トップクラスの量の硫黄(いおう)が含まれています。それでいて、皮膚への刺激が弱い弱アルカリ性なので美肌の湯として広く知られています。入浴後の肌のしっとり感は、他の温泉と比べ物にならないとか。
  

さらに、月岡温泉はお湯の色までもが特徴的です。湯色は美しすぎるエメラルドグリーン。しかし、天候によってエメラルドグリーンが乳白色等に変わることもあるそうです。月岡温泉は、新発田市に訪れたら絶対に行くべき観光スポットでしょう。

飯豊連峰(磐梯朝日国立公園)

新発田市は新潟県に位置するだけあり、米作りが盛んです。ミネラル豊富な雪解け水と加治川の水が作る米は粘り強さと輝きが特徴的。また、質のいい水と米で作った純米大吟醸や米焼酎もあります。これらの特産品は、ふるさと納税の返礼品にもありますよ。

ガバメントクラウドファンディングで日本を変える

東京オリンピック・パラリンピックの開催が近づく中、新潟県新発田市のユニークな取り組みが多くの注目を集めています。その取り組みが、ふるさと納税で障がい者スポーツを応援するというもの。このプロジェクトは、「パラアスリートを夢の舞台へ! 次に夢を実現したい障がい者を応援!」と名付けられています。
  

新発田市は、プロジェクトを実施するにあたり、ガバメントクラウドファンディングを利用しています。ガバメントクラウドファンディングとは、政府主体のクラウドファンディング(不特定多数の人がネット経由で資金の協力をすること)のことです。
  

ガバメントクラウドファンディングと通常のふるさと納税の違いは、寄付先の選び方にあります。通常の場合は、自治体の返礼品を重視して寄付先が選ばれます。しかし、ガバメントクラウドファンディングの場合は、返礼品ではなく寄付金の使用用途が先に選ばれるのです。つまり、ガバメントクラウドファンディングは寄付金の使い道に特化しているというわけです。

ふるさと納税は、税金を地方自治体の問題解決や応援に反映できる制度です。お礼の品重視の寄付金先選びでは、間接的にその自治体の産業を応援することになります。それに対し、寄付金の使い道を重視して選んだ場合は、自治体の持つ問題を解決したいという気持ちが直接的な応援となって届くわけですね。
  

もちろん、ガバメントクラウドファンディングでも返礼品を受け取ることができますし(地方自治体によって異なる)、税金の控除を受けることもできます。基本的なシステムは変わりません。
  

各地方自治体が実施するプロジェクトに共感し、寄付を通して金銭援助を行えば、地方自治体の抱える問題が改善される方向へ進みます。そして、数多くの問題が解決された結果、日本の各自治体が、人々にとってより暮らしやすい環境となるでしょう。

新発田市のパラアスリート応援方法

新発田市がガバメントクラウドファンディングを利用して応援するのは、障がい者アスリート。スポーツには、生まれながらのハンディキャップを乗り越え、人々に夢や感動を与える大きな力があります。しかしながら、一般的なスポーツ活動に対し、パラスポーツへの金銭援助は手薄という残念な現状があるのです。新発田市は、この問題をガバメントクラウドファンディングを利用して解決しようと取り組んでいます。
  

障がい者のスポーツ活動費用は、健常者よりも金額的には大きくなる傾向にあります。障がい者に対応した練習場やコーチの確保、保護者同伴の遠征費用などを考えると、一般的に年間300万円という費用が必要となるのです。
  

また、パラリンピック代表選手になるためには、国際大会で結果を残す必要もあります。必ずしも国際大会は日本で行われるということはなく、多くの場合は海外で開催されます。海外遠征費用がないために、才能ありながらも国際大会への出場を断念せざるパラアスリートは少なくありません。
  

新発田市は、こうした金銭的な問題であきらえざるを得なかった、パラアスリートの夢を応援します。プロジェクトの詳細は以下の通りです。
  

・目標金額:450万円
・用具一式の購入、メンテナンス費用助成:30万円
・国内外大会出場費用、事前合宿費用助成:60万円
・コンディショニング維持のための費用助成:10万円
・パラアスリート応援助成、パラスポーツ振興育成助成:200万円
・返礼品:150万円

パラアスリートが日本中に夢と希望を届ける

新発田市役所に勤める出来島桃子(できじまももこ)選手は、2018年開催の平昌(ぴょんちゃん)パラリンピックを目指しています。彼女は、クロスカントリースキーの選手であり、バイアスロン(クロスカントリースキーとクレー射撃を行う2種競技)の選手でもあります。大学在学中に病気で右腕が不自由になった出来島選手は、活動費用を節約するため中古用具を使用しています。努力を重ねて仕事と競技活動を両立している出来島選手は、常に活躍を続けており、過去には2006年のトリノパラリンピックにも出場したことがあります。
  

出来島選手の輝く姿は、多くの人々に夢と希望を与えました。卓球の美遠(みお)さゆり選手もその一人です。現在22歳の美遠選手は、現在2020年東京パラリンピック代表入りを目標に、練習場まで毎日1時間半もかけて通っています。美遠選手は、言葉の理解が難しい中程度の知的障がいと、自閉症の傾向があります。特別支援学校に進学したものの、休んで引きこもりがちになりました。そんな美遠選手を救ってくれたのが卓球との出会いです。コーチと二人三脚で続けてきた努力が実り始めて、美遠選手は知的障がい者の卓球全国大会で優勝しています。

パラアスリートは目標に向かって日々努力を重ねています。ガバメントクラウドファンディングでパラアスリートを支援することで、選手の金銭的な苦労を軽減することができます。そして支援されたパラアスリートは、懸命に努力する姿や大舞台で輝く姿を見せてくれることで、日本中に夢と希望を与えてくれます。
  

障がい者スポーツを支援する取り組みは、日本の社会全体に希望と活気をもたらします。ハンディキャップを持ちながらも、夢に向かって一生懸命に努力を続けるパラアスリートを支援する活動は意義のあることですよね。障がい者の方がスポーツを楽しむためには、特別な補助が必要な場合もあります。新発田市のプロジェクトを通じて、障がい者も自由にスポーツを楽しめる社会ができるかもしれません。
  

新潟県新発田市の取り組みは、多くの人々に希望や勇気を与える可能性があります。プロジェクトの寄付金受付期間は、平成29年11月1日~平成30年1月30日までです。寄付金は、障がいを持った選手の活動資金に幅広く使われますが、個々の選手に寄付したいなどのリクエストにも配慮するということです。越後の名湯として知られる月岡温泉感謝券をはじめとする様々な返礼品を受け取ることもできます。このプロジェクトで、多くのパラアスリートが活躍するといいですね。

パラアスリートを夢の舞台へ!次に夢を実現したい障がい者を応援!

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