♪踊る阿呆(あほう)に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々…♪のフレーズでおなじみ「阿波おどり」の本場としてあまりにも有名な徳島県徳島市。全国にある阿波踊りの中で日本最大級のこの祭りは、今や世界的な知名度になっています。だけど、徳島市は、阿波おどりだけじゃないんです。絶景スポットや伝統文化、特産品が目白押し!自然、アート、最先端技術……。まさにクールジャパンと呼べる魅力やポテンシャルが凝縮された町です。徳島市の個性的な表情をさっそく紹介していきます。
市民が育て、世界へ羽ばたく阿波おどり
瀬戸内海に浮かぶ四国の徳島県の東部に位置する徳島市は、水とともに発展してきました。四国一の大河・吉野川とその支流が育てた三角州につくられ、現在は約25万人が暮らしています。豊臣秀吉時代の1585年(天正13年)、四国征伐の功績で阿波国に入国した蜂須賀家政が徳島城を築城し、城下町を形成したのが都市の始まりです。城下町として政治経済の中心として発展し、藍産業で興隆した江戸時代には全国的にも有数の商業都市となり、その歴史が阿波おどりを代表する個性的な文化も生み出しています。また、気候が年間を通じて温暖なため、ユズやカボスなどの特産品を育くんできました。
・阿波踊りはどうやって生まれた?
阿波おどりの歴史は400年と古く、その起源は諸説あります。天正15(1587)年に徳島藩祖の蜂須賀家政が徳島城を落成したときに、祝いの行事として城下の人々が踊ったのが始まりとする説や、旧暦の7月に行われた盆おどりから派生したとの説などがあります。盛んに踊られるようになったのは、やはり蜂須賀家政が徳島入りし、藍や塩で蓄財し始めた時期といわれており、産業の発展とともに、踊りも豪華になっていったようです。
その後、市民にも定着し、自由な民衆娯楽として一般的となりました。戦後は、復興の象徴として発展し、市民にとっては「何はなくとも阿波おどり」との言葉があるほど、欠かせないものとなりました。
阿波おどりは毎年8月12日〜15日の4日間開かれており、観光客数は約130万人に上ります。期間中の市内各地では、「ヤットサー、ヤットサー」との掛け合いや、二拍子の軽快で陽気なリズム「ぞめき」が響きわたります。ハチマキを巻いた男性の力強い踊りや、編み笠を被った女性の妖艶な踊りが繰り広げられ、情熱的な雰囲気に。ベテランの踊り手になると、自由にアレンジを加える人もいるようですよ。
見ていて踊りたくなっても大丈夫です!「にわか連」という当日参加者のためのグループがあるんです。服装は自由で、なんと無料で祭りに参加できちゃうんですよ。振り付けも周りで踊っている人を見ればすぐに覚えることができます!まさに、踊らにゃ損々!徳島市民の心意気をぜひ体感しましょう。
また、1年を通じて阿波おどりを楽しめる観光スポットもあります。「阿波おどり会館」では、歴史を学べる資料展示や実際に踊りが見られる演舞が開かれていますよ。
・町中に浮かぶ「ひょうたん島」?
さて、最初に、徳島市は水とともに発展してきた都市だと紹介させてもらいました。その成り立ちを生かして、現在も水を生かしたまちづくりを進めています。市内には、吉野川を始めとする大小合わせて138本の河川が流れ、1500本以上の橋が架けられています。
シラスウナギ漁 吉野川
中心市街地に流れる新町川と助任川に囲まれた周囲約6キロの中洲は、「ひょうたん島」として親しまれています。地形がひょうたんの形に似ていること、江戸時代に瓢箪島という地名が実在したことが由来です。
水辺にはいろんな文化施設や商業施設が並び、憩いの場となっています。市民ボランティア団体が運航するクルーズ船で、ひょうたん島を一周しながら、徳島の街並みを眺めるのもいいですね。
ひょうたん島から見える市中心部にそびえる標高約290mの眉山(びざん)は映画のタイトルにもなった町のシンボルとなっています。ロープウエーで登ることができ、頂上からはひょうたん島や吉野川などを一望できます。もちろん夜景も絶景です。
・インスタ映え!アートな夜
夕日が沈むと、市街地はアートな表情を見せてくれます。ひょうたん島にかかる3本の橋にはLEDアート作品が常設してあるほか、JR駅前など市内の各所にLEDライトの灯りがともり、町を彩ります。実は、徳島県は青色発光ダイオードを世界で初めて製品化した企業が立地するLEDの先進地なのです。3年に1度、世界のアーティストがLEDを使ったアート作品を展示する「徳島LEDアートフェスティバル」が開かれています。色とりどりで幻想的な空間をつくりだす作品は、ついつい写真を撮りたくなるインスタ映え間違いなし!
次回は2018年2月9日~18日に開催予定で、新たにデジタルアートを取り入れてパワーアップしちゃいます。
その中でも注目なのは、世界的に活躍するテクノロジスト集団「チームラボ」の作品です。2016年に続いての参加で、光と音とデジタルテクノロジーを駆使したデジタルアートを展示します。徳島市の歴史や文化を取り入れつつ、鑑賞する私たちもアート作品の一部として参加できるものになるようです。どんな最先端のアートが見られるのか楽しみですね!
伝統文化から最先端の産業まで紹介してきましたが、その特性を生かしたふるさと納税の返礼品もチェックしていきましょう。こちらも個性的な品ぞろえになっていますよ。
クールジャパンな一品たち
藍染の様子(徳島市ふるさと納税)
藍染 長財布(徳島市ふるさと納税)
江戸時代に隆盛した徳島市の「藍産業」。2020年東京オリンピックの大会エンブレムにも描かれている日本の「藍」は、世界で「JAPAN BLUE」と呼ばれる日本の伝統色です。徳島の藍は「阿波藍」と呼ばれています。江戸時代、吉野川が台風などではん濫すると、沿岸に肥沃な土壌がもたらされたため、藍産業が盛んになりました。返礼品では、藍染めの日傘やスカーフ、作務衣などがあり、凛とした美しい色合いを身に着けることができます。
藍染め 日本の伝統色「藍」のふるさと
「藍」のふるさとから贈る、お礼の品
柚子
特産品でいえば、徳島は全国有数のユズの生産地です。さわやかな香りと独特の酸味が人気で、12月は「冬至ゆず」として最も需要が高くなります。栄養面をみると、カリウムやビタミンCが豊富で、美肌や風邪予防にいいのです。返礼品では、徳島の米みそと混ぜた「柚子味噌」があります。毎日の食卓のアクセントとして、活用できますよ。
柚りっ子5個入り (寄附金額:10,000円)
柚りっ子200g×5個
阿波おどりポスターセット(徳島市ふるさと納税)
最後は、話題となっている、ちょっと変わった一品です。阿波おどりのアニメポスターです。アニメ「活撃/刀剣乱舞」のキャラクターが踊り子に扮した姿が描かれたもので、徳島市のアニメスタジオ「ユーフォーテーブル」が制作したものです。若手の市職員発案で2017年冬に登場すると、全国から300件超も申し込みがあった人気ぶり。数量・期間限定なので、これからますます注目を集めそうです。
阿波おどりポスター2017年版 3種 (寄附金額:10,000円)
阿波おどりポスター2017年版×3種
※期間限定のため、2018年1月12日現在は受付終了しております。
徳島市の発展を支える応援団に
寄付金は大きく9つの分野に使われています。中でも、多くの寄付金が集まるのは、阿波おどりを始めとする文化・観光振興事業です。このほか、地震や津波に備える防災事業や、子育て・教育事業などがあります。市政全般に使ってほしいとする寄付金も多く寄せられているようです。「応援団」として、数年前から寄付したい事業分野の選択肢は広がっており、応援したい気持ちをよりストレートに伝えることができますね。
台風一過の徳島市(徳島市HP)
元気に輝く徳島市には、まだまだ紹介しきれない魅力がたくさんあります。陸路、航路、航空とアクセスもしやすいです。ぜひ足を運んで、五感を使って町の魅力を体感してみてください。